H.P.B.著作の和訳を試みる & 関連の話題 blog

ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー (1831年 – 1891年) は、近代神智学を創唱しました。・・・主に彼女の代表作である「シークレット・ドクトリン」の和訳を試みています。

【秘密教義】 第1巻 宇宙発生論  スタンザ4

 <<1888年に出版された H.P.ブラヴァツキー の著作>>

 

       シークレット・ドクトリン【秘密教義】 

 

 

         第1巻 第1部  スタンザ4

 

                       H.P.ブラヴァツキー 著

                                                       aquamarith (ハテナ名)    訳

 

  七つの階層

 

  1. . . . 汝ら、大地の子よ、汝らの指導者である火の子たちに耳を傾けよ。そこには初めもなく終わりもないことを学べ。すべてが一なる数であって、数のないものから数は生じたのだ。

 

  1. 原初の七者から降りてきた我々、原初の炎から生まれた我々は、父たちから学んだことを学べ。. . .

 

  1. 光すなわち永遠の闇の光線の輝きから、再び目覚めたエネルギーが空間のなかに突然飛び出た、すなわち卵から一が、六と五が。そして三、一、四、一、五、合計で七の二倍。これらはエッセンスであり、炎であり、元素であり、建設者であり、数であり、アルーパ(無形、無色)であり、ルーパ(物質、色)であって、総計は神聖なる人間の力である。そして神聖な人間から、形体、火花、聖なる動物たち、神聖な四に含まれた神聖なる父たちの使者たちが流出した。

 

  1. これは声の大群であり、神聖な母の七者(声の大群)であった。七者の火花たちは、第一、第二、第三、第四、第五、第六そして第七の召使となり、付き従う。これらの『火花』は球、三角形、立方体、線と造形者たちといわれる。永遠のダーナ(縁起)、つまり、オエアオホオ**はこのようである。

 

  1. オエアオホオは『暗闇』、無際限なるもの、又は数なきもの、アーディ・二ダーナ・スヴァバットであり—

  1)アーディ・サナット、すなわち数、彼は一である。

  2) 主スヴァバヴァットの声、すなわち諸数、彼は一と九である。

  3) 『無形の正方形』

そして、○(無際限の円)の中に閉じ込められたこの三つは、神聖な四である。十はアルーパの宇宙である。次に『子たち』、すなわち七名の闘士がくる、一名すなわち八番目は、のけ者となる。彼の息は光の作り手である。

 

  1. つぎに第二の七者、それはリピカ**たちであり、三者でつくられた。見捨てられた子は一者である。『-太陽たち』は数え切れない。

 

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(訳者による・注)

**オエアオホオ・・・ オイ・ハ・オウ(オエアオホオの置換)、

北方の東洋秘教家たちは、オイ・ハ・オウの文字通りに、その意味は円状に動く風すなわち旋風であると解釈する。しかし、この場合それは絶え間ない永遠の宇宙的運動、あるいはそれを動かす力であり、その名をあげることは決してないが、その力は神として認められており、永遠のカーラナ、常に動いている大原因である。

 

**リピカ・・・サンスクリット語で『書く』という意味の言葉(リピ)に由来し、文字通りには『記録者』を意味する。

 秘教的な説明をくわえれば、これらの聖なる存在たちは、カルマの法則と関係がある、なぜなら彼らは人間のあらゆる行為や思考、さらには現象宇宙の中の過去・現在・未来のあらゆる出来事の記録を、アストラル光の目に見えないタブレットいわゆる『永遠の偉大な画廊』に書き込む記録者だからである。この眼に見えない神聖なキャンバスは生命の書である。

 

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 英文

 

  1. . . . Listen, ye Sons of the Earth, to your instructors — the Sons of the Fire. Learn, there is neither first nor last, for all is one: number issued from no number.

 

  1. Learn what we who descend from the Primordial Seven, we who are born from the Primordial Flame, have learnt from our fathers. . . .

 

  1. From the effulgency of light — the ray of the ever-darkness — sprung in space the re-awakened energies; the one from the egg, the six, and the five. Then the three, the one, the four, the one, the five — the twice seven the sum total. And these are the essences, the flames, the elements, the builders, the numbers, the arupa, the rupa, and the force of Divine Man — the sum total. and from the Divine Man emanated the forms, the sparks, the sacred animals, and the messengers of the sacred fathers within the holy four.

 

  1. This was the army of the voice — the divine mother of the seven. The sparks of the seven are subject to, and the servants of, the first, the second, the third, the fourth, the fifth, the sixth, and the seventh of the seven. These “sparks” are called spheres, triangles, cubes, lines, and modellers; for thus stands the Eternal Nidana — the Oeaohoo, which is:

 

  1. “Darkness” the boundless, or the no-number, Adi-Nidana Svabhavat: —
  2. The Adi-Sanat, the number, for he is one.
  3. The voice of the Lord Svabhavat, the numbers, for he is one and nine.

  iii. The “formless square.”

 

And these three enclosed within the are the sacred four; and the ten are the arupa universe. Then come the “sons,” the seven fighters, the one, the eighth left out, and his breath which is the light-maker.

 

  1. Then the second seven, who are the Lipika, produced by the three. The rejected son is one. The “Son-suns” are countless.

 

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  • このシークレット・ドクトリンのスタンザの試訳は、2012年04月01日に書いたmixi日記を編集・修正してこちらにまとめたものです。
  •  原書として、Theosophical University Press版 【 The Secret Doctrine】 を参照しました。

 

【秘密教義】 第1巻 宇宙発生論  スタンザ3

  <<1888年に出版された H.P.ブラヴァツキー の著作>>

 

       シークレット・ドクトリン【秘密教義】 

 

         第1巻 第1部  スタンザ3

 

                        H.P.ブラヴァツキー 著

                                                        aquamarith (ハテナ名)    訳

 

   コスモスの目覚め

 

  1. ... 七番目の永遠の最後の振動が、無限を貫いて震える。 母は蓮華の蕾のように、内から外へと広がりながら膨らんでいく。

 

  1. 振動が広がり、そのすばやい翼で、全宇宙と暗黒の中にある胚種とを、同時にかすめる、眠っている(生命の水)上で、暗黒は息づいている. . .

 

  1. 暗黒が光を放ち、光は母なる深みに、ひとすじの光線を落とす。光線はヴァージン卵を射抜く。光線は永遠の卵を震わせて、永遠でない胚種を落とさせる。そして世界-卵**に凝縮する。

 

  1. 次に三が四になる。 輝く本質は、七つの内部と七つの外部とになる。本質的に三である輝く卵は、母の深みで、乳白色の凝乳になり広がり成長し、生命の大海の深みの中に根を張る。

 

  1. 根は残っている、光も残っている、凝乳も残っている、そして、オエアオホオ*もまだ一つにとどまっている。

 

  1. 生命の根は不死の大海のあらゆるしずくの中にあった、そして、大海は輝く光であった、光は火であり熱であり運動であった。 暗黒は消えて、もはやなかった、暗黒は暗黒自体のエッセンス、すなわち火と水の本体、父と母の本体であるエッセンスに消えた。

 

  1. 見よ、おお弟子よ! 二人の輝く子供、並ぶもののない光輝く栄光を、輝く空間すなわち暗黒空間の子は、大いなる暗黒の水の深みから現われ出る。それは若きオエアオホオすなわち***である。彼は太陽*として輝き出る。彼は燃えるような神聖な智慧のドラゴン*である。唯一なるものはとなり、は自らをとる。その結合サプタ(七)を生ず。サプタの中にトリダシャ(ホストたちと群衆)となる七つがある。彼がヴェールを持ち上げ、それを東から西へと広げるのを見よ。彼は上方を見えなくし、下方を大いなる幻影としてみられるようにしておく。彼は輝くものたちのために場所を示し、上層部を火の岸辺なき海に変え、唯一の顕現したものを大いなる水に変える。

 

  1. 胚種はどこにいたのか、今や暗黒はどこにいたのか?おお弟子よ、汝のランプのなかで燃える炎の霊はどこにいるのか?胚種がそれであり、それは光であり、暗い隠れた父の白い輝かしい子である。

 

  1. 光は冷たい炎であり、炎は火である、火は熱を生み、熱は大いなる母のなかに水、すなわち生命の水を生じる。

 

  1. 父-は網*をかけて、その上端を霊、すなわち唯一の暗黒の光にしっかりと結びつけ、下端を物質すなわち霊の影のような端に結びつける、この網は一なる実質であるスヴァバヴァット*の中に作られた二つの実質からつくり出された宇宙である。

 

  1. 火の息が網に接すると、それは広がる、母の息がそれに接すると収縮する。それから、子たちは大いなる日の終わりに、再び彼らの母のふところに戻り、分離分散して母と一体になる、網は冷えていくと、輝くようになり、子たちは彼ら自身と自らのハート(心臓)を通して拡大そして収縮する、 彼らは無限を抱みこむ。

 

  1. それからスヴァバヴァットは原子を固める為に、フォーハット*を送り出す。それぞれの原子は網の一部である。 鏡のように『自己存在の主』を映し出して、それぞれ順番に世界になる。

 

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(訳者による・注)

**世界卵・・・原子から天体に至るまで、人間から天使にいたるまで、顕現する万物の原初の形は楕円形の球状であり、卵の比喩をしめしている。尾を噛む蛇もそのような形をしている。

 

*オエアオホオ・・・『神々の父・母』

 

*太陽・・・son息子だが、注釈ではSun太陽となっている。

 

*ドラゴン・・・ドラゴンは『混沌の智慧』たるアストラル光(原初の原理)である。古代哲学は、善悪を独立した基本原理とは認識せず、絶対者つまり一者からはじまって、進化の過程をたどり、純粋な光がしだいに形体へと凝縮し、ついには物質、すなわち悪になるという慈善の進化の過程をさかのぼって、善悪の源をさぐったのである。ドラゴンの象徴が『悪魔』と言うわけではない。

 

*網・・・世界原料のこと。

               

*スヴァバヴァット・・・父=母のこと。

 

*フォーハット・・・『宇宙電気』ともいう。近代神智学では卍(万字)で表す。

 

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 英文

  1. . . The last vibration of the seventh eternity thrills through infinitude. The mother swells, expanding from within without, like the bud of the lotus.

 

  1. The vibration sweeps along, touching with its swift wing the whole universe and the germ that dwelleth in darkness: the darkness that breathes over the slumbering waters of life. . .

 

  1. Darkness radiates light, and light drops one solitary ray into the mother-deep. The ray shoots through the virgin egg, the ray causes the eternal egg to thrill, and drop the non-eternal germ, which condenses into the world-egg.

 

  1. Then the three fall into the four. The radiant essence becomes seven inside, seven outside. The luminous egg, which in itself is three, curdles and spreads in milk-white curds throughout the depths of mother, the root that grows in the depths of the ocean of life.

 

  1. The root remains, the light remains, the curds remain, and still Oeaohoo is one.

 

  1. The root of life was in every drop of the ocean of immortality, and the ocean was radiant light, which was fire, and heat, and motion. Darkness vanished and was no more; it disappeared in its own essence, the body of fire and water, or father and mother.

 

  1. Behold, oh Lanoo! The radiant child of the two, the unparalleled refulgent glory: Bright Space Son of Dark Space, which emerges from the depths of the great dark waters. It is Oeaohoo the younger, the * * * He shines forth as the son; he is the blazing Divine Dragon of Wisdom; the One is Four, and Four takes to itself Three,* and the Union produces the Sapta, in whom are the seven which become the Tridasa (or the hosts and the multitudes). Behold him lifting the veil and unfurling it from east to west. He shuts out the above, and leaves the below to be seen as the great illusion. He marks the places for the shining ones, and turns the upper into a shoreless sea of fire, and the one manifested into the great waters.

 

  1. Where was the germ and where was now darkness? Where is the spirit of the flame that burns in thy lamp, oh Lanoo? The germ is that, and that is light, the white brilliant son of the dark hidden father.

 

  1. Light is cold flame, and flame is fire, and fire produces heat, which yields water: the water of life in the great mother.

 

  1. Father-Mother spin a web whose upper end is fastened to spirit — the light of the one darkness — and the lower one to its shadowy end, matter; and this web is the universe spun out of the two substances made in one, which is Svabhavat.

 

  1. It expands when the breath of fire is upon it; it contracts when the breath of the mother touches it. Then the sons dissociate and scatter, to return into their mother’s bosom at the end of the great day, and re-become one with her; when it is cooling it becomes radiant, and the sons expand and contract through their own selves and hearts; they embrace infinitude.

 

  1. Then Svabhavat sends Fohat to harden the atoms. Each is a part of the web. Reflecting the “Self-Existent Lord” like a mirror, each becomes in turn a world.

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  • このシークレット・ドクトリンのスタンザの試訳は、2012年3月30日に書いたMixi日記を編集・修正してこちらにまとめたものです。
  •  原書として、Theosophical University Press版 【 The Secret Doctrine】 を参照しました。

【秘密教義】 第1巻 宇宙発生論  スタンザ2

   <<1888年に出版された H.P.ブラヴァツキー の著作>>

 

       シークレット・ドクトリン【秘密教義】 

 

 

         第1巻 第1部  スタンザ2

 

                          H.P.ブラヴァツキー 著

                                                         aquamarith (ハテナ名)    訳

                   

 

  分化の概念

 

1....建設者たち、すなわちマンヴァンタラ*の夜明けの輝かしい子たちは、どこにいたのか? ... 彼らのア・ヒ的*ラニシュパンナ*の未知の暗黒の中に、無形-体すなわち世界の根から形体を作る者、デーヴァマートリ*とスヴァバヴァット*は非-存在と呼ばれる無上の喜びの中で休息していた。

 

2. ... 沈黙は、どこにあったのか? 沈黙を感じる耳はどこにあるのか? いや、沈黙も音もなかった、自らを知らぬ、絶え間のない永遠の息以外何もなかった。

 

3. 時間はまだ生じていなかった、 光線**は胚種のなかにはまだ閃めかなかった。マートリパドマ(母なる蓮華)*はまだ膨らまなかった。

 

4. 彼女のハート(心臓)は、一つの光線が入るためには、まだ開かれていなかった、それから、三つが四つになるように、マーヤー(幻影)*の膝の中に落ちていく。

 

5. 七名の子は、光の網からまだ生まれていなかった。暗黒だけが、父-母であり、スヴァバヴァット(抽象的宇宙物質)だった。スヴァバヴァットは暗黒のなかにあった。

 

6. これら二つは胚種であるが胚種はひとつである。宇宙はまだ神聖な思いと神聖な胸の中に隠されていた. . . .

 

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 (訳者による・注)

*マンヴァンタラ・・・顕現期。アイオーンと同義。休息期をプララヤ(Pralaya)と言い、マンヴァンタラとプララヤは交互にくりかえす。

*ア・ヒ的・・・(チョーハン的、ディヤーニ・ブッダ的)ディヤーニ・チョーハンとは、宇宙の神々の総称。宇宙を管理する天上の存在たちのこと、ディヤーニ・ブッダとは金剛界五仏のこと。

*パラニシュパンナ・・・最高善つまり絶対者のこと、パラニルヴァーナと同義語。パラニルヴァーナ(般涅槃、円寂)

*デーヴァマートリ・・・神母。

*スヴァバヴァット・・・宇宙を満たしている万物の根源。科学のいうエーテルをある程度考慮すれば、宇宙にあまねく偏在する可塑質料である、単なる物質ではなく、霊(意識)と原初質料が混ざり合い一体となったもの、宇宙意識物質を意味する。秘教的には「父と母」のことである。

**光線・・・『永遠の闇』の光線は放射されると、輝かしい光、すなわち生命の『光線』となって『胚種』のなかへと射し込む。『胚種』は世界卵の中の一点である。世界卵は形而上学的な質料を象徴する。『一点』を言葉通りに受け取り、空間の中の特定の一点と理解してはいけない。すべての原子の中心に『胚種』がある、これらの中心が集合的に『胚種』を形成しているからである。

*マートリパドマ・・・母なる蓮華。

*マーヤー・・・幻影。インド哲学によると、顕現した宇宙はすべてマーヤーである。

 

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 英文

1.. . . Where were the builders, the luminous sons of Manvantaric dawn? . . . In the unknown darkness in their Ah-hi Paranishpanna. The producers of form from no-form — the root of the world — the Devamatri and Svabhavat, rested in the bliss of non-being.

 

  1. . . . Where was silence? Where the ears to sense it? No, there was neither silence nor sound; naught save ceaseless eternal breath, which knows itself not.

 

  1. The hour had not yet struck; the ray had not yet flashed into the Germ; the Matripadma had not yet swollen.

 

  1. Her heart had not yet opened for the one ray to enter, thence to fall, as three into four, into the lap of Maya.

 

  1. The seven sons were not yet born from the web of light. Darkness alone was father-mother, Svabhavat; and Svabhavat was in darkness.

 

  1. These two are the Germ, and the Germ is one. The Universe was still concealed in the Divine thought and the Divine bosom. . . .

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  • このシークレット・ドクトリンのスタンザの試訳は、2012年03月28日に書いたMIXI日記を編集・修正してこちらにまとめたものです。
  •  原書として、Theosophical University Press版 【 The Secret Doctrine】 を参照しました。

 

 

 

 

 

【秘密教義】 第1巻 宇宙発生論  スタンザ1

 <<1888年に出版された H.P.ブラヴァツキー の著作>>

 

    シークレット・ドクトリン【秘密教義】

  

         第1巻 第1部  スタンザ1

 

                       H.P.ブラヴァツキー 著

                            aquamarith (ハテナ名)    訳

 

 第一巻の“端書”より~

 この書は『秘密の教え』(Secret Doctrine)のすべてを伝えるものではないことは説明するまでもない、しかし基本的な教義の選び抜かれた断片である、そのいくつかは、様々な著者たちに握られていて、真実とのすべての類似点から歪められている。

 

 しかし、どんなに断片的で不完全であろうとも、この二巻に含まれている教えは、ヒンドゥー教ゾロアスター教のものや、カルデアの宗教やエジプト人の宗教でもなく、仏教、イスラム教、ユダヤ教キリスト教のいずれに属するものでもない。『シークレット・ドクトリン』はこれら全てのエッセンスである。・・・・・

 

 本書の目的は、宇宙(自然)は、原子の偶発的な集合ではないことを示すこと、宇宙の体系のなかでの、人としての正しい位置を指し示すこと、太古の智慧は、あらゆる宗教の基礎になっているが、それらを堕落から救うこと、あらゆるものの根源的な統一性について可能なかぎり明らかにすること、これまで近代科学が取り上げなかった自然の秘教的側面を示すことである。(SD1 p8“端書”) 

 

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 【シークレット・ドクトリン】

   

     宇宙発生論

『ジャーンの書』から翻訳された七つのスタンザ

 

 スタンザ 1

 

1.永遠の母*は、決して見えることのない彼女の衣に包まれて、七つの永遠のために、再び深い眠りにおちていた。

 

2.時間*はなかった、それは存続の無限のふところで眠っていたからである。

 

3.宇宙意識*は存在していない、宇宙意識を含むア・ヒ(天の諸存在物)がいなかったからである。

 

4.至福(涅槃)への七つの道はなかった。 苦難の大原因(二ダーナとマーヤー)はなかった。それらを生み出したり、陥ったりする者がいなかったからである。

 

5.暗闇だけが果てしないすべてを満たしていた、父と母と子は再び一つとなったからである、子は新しい輪(車輪)とその輪での巡礼の旅にまだ目覚めてはいなかった。

 

6.七人の荘厳な主等および七つの真理は存在をやめていた、宇宙である必然の子は、有るけれど無い『それ』*自体に吐き出されるため、ラニシュパンナ*の中に浸されていた。もなかった。

 

7.存在の原因は除かれていた、それはかって見えたものであり、いまは見えないものであり、それは永遠の非存在である唯一のそれの中で休んでいた。

 

8.夢の無い眠りのなかに、果てしなく無限で、原因のない、存在の唯一の形体だけが広がっていた、そして宇宙空間の中でダン・マ*の開かれた目によって感知されるそのすべて存在を通して、生命が無意識に脈動した。

 

9.しかし、宇宙のアラヤ*がパラマルータ*のなかにあり、偉大な輪(車輪)がアヌパーダカ*であった時、ダン・マはどこにあったのだろうか?

  

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 (訳者による・注)

*永遠の母・・永遠の母=親空間は常に存在し、あらゆるものの原因であり、理解できない神性である。

*時間・・時間とは、永遠の存続の中を旅しているときの、わたしたちの意識状態の連続によってつくり出された幻影にすぎない。

*意識・・mind(マインド)とは思い、意志、感情のもとに一括される意識の諸状態の総計につけられた名称である。

*『それ』・・That。ヴェーダーンタ哲学の呼称。サンスクリット語のTarを英訳した表現。一者(絶対者)のこと。

*パラニシュパンナ・・(Paranishpanna)は絶対的完全、パラニルヴァーナ、それはヨン・ドゥップである。

*ダン・マ・・浄化された魂。(トランスヒマラヤの秘教的な語)

*アラヤ・・あるゆるものの基礎としての魂、アニマ・ムンディ

*パラマルータ・・絶対的非存在と無意識である

*アヌパーダカ・・「親のない」即ち先祖のないという意味の言葉。

 

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 英文

  1. The eternal parent wrapped in her ever invisible robes had slumbered once again for seven eternities.

 

  1. Time was not, for it lay asleep in the infinite bosom of duration.

 

  1. Universal mind *was not, for there were no Ah-hi to contain it.

 

  1. The seven ways to bliss were not. The great causes of misery were not, for there was no one to produce and get ensnared by them.

 

  1. Darkness alone filled the boundless all, for father, mother and son were once more one, and the son had not awakened yet for the new wheel, and his pilgrimage thereon.

 

  1. The seven sublime lords and the seven truths had ceased to be, and the Universe, the son of Necessity, was immersed in Paranishpanna*, to be outbreathed by that which is and yet is not. Naught was.

 

  1. The causes of existence had been done away with; the visible that was, and the invisible that is, rested in eternal non-being — the one being.

 

  1. Alone the one form of existence stretched boundless, infinite, causeless, in dreamless sleep; and life pulsated unconscious in universal space, throughout that all-presence which is sensed by the opened eye of the Dangma.

 

  1. But where was the Dangma when the Alaya of the universe was in Paramartha and the great wheel was Anupadaka?

 

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  • このシークレット・ドクトリンのスタンザの試訳は、2012年3に書いたMIXI日記を編集・修正してこちらにまとめたものです。
  •  原書として、Theosophical University Press版 【 The Secret Doctrine】 を参照しました。

 

神智学の大海  概略

<初版1893年発行>

 

  内容の概略、第一章〜第十七章

 

  第一章 神智学と大師たち

 神智学は一般的に定義されている。 宇宙に高度に発達した人々は存在する。 これらの人々は、マハトマ、秘儀参入者、ブラザー、アデプトたちである。 彼らはどのように働いているのか、なぜ今は隠れているのだろうか。そのロッジはいかに? 彼らは進化していた他の諸時代からの完璧な人たちであり、歴史上の様々な名前を持っている。 アポロニウス、モーセ、ソロモン、その他の人たちは、この同胞団の一員であり、単一な教義を持っていた。人間は最後には彼らと同じ存在になるかもしれないことが、彼らの存在が可能な理由である。彼らは真の教義を守り、適切な時にそれを再現させる。

 

  第ニ章 諸本質の概略

 宇宙を支配する共通法則の見解。体系の七つの部分。 実在する物質は見えない、これは常にロッジに知られている。宇宙の知性の一部であるマインド。ユニバーサルマインドには、七つの宇宙の計画が含まれている。進展が普遍的なマインドの計画を進める。進展の期間は終わる、これがブラフマの夜である。宇宙創世記のモーセの律法は、現代の概念を大きく揺さぶっている。ユダヤ教は、古代エジプト人から取られた教義の一部にすぎなかった、そして教義は創世記の内的意味と一致している。進展の期間の一般的な長さ。ハーバート・スペンサーと同じ教義。古ヒンドゥー語の年表は詳細を提供する。ソロモンの寺院の物語は人間の進化の物語である。キリスト教の一つの宗派よりもはるかに古い教義。世界の本当の時代。人が誕生したのは千八百万年以前。進展は自我(エゴ)によってのみ達成され、最後に自我は人間の形態の使用者になる。人間の七つの本質のそれぞれは、宇宙の七つの大きな部分の一つから派生している。

 

  第三章 地球チェーン

 地球に関係する教義。それはまた七つである。それは人間に対応する七つのチェーンのひとつである。七つがそれぞれに分かれたのではなく、互いに貫いているチェーンである。地球チェーンは、過去の古い滅んだチェーンからの転生である。我々の月は見てわかる典型例であり、古いチェーンの一つである。月は今死んだ状態で収縮している。金星、火星などは、他と同様に我々の諸チェーンの生きているメンバーである。各チェーンの自我の集団。その数は決して計算できないが、確定している。七つの球体(globes)を通したそれらの進化の過程。我々の性質のある部分がそれぞれの中で、発達している。第四の球体で縮合の過程が始まり、そして限界に達する。

 

  第四章 人の七つの構成 

 人間の構成。この教義が普通のキリスト教とどのように異なるか。真の教義は、この時代の最初の世紀には知られていたが、それを容認することができない国から意図的に撤回された。教義が撤回されなかった場合の危険性。七つの部分。分類された本質。複数部分は七つの球体(globes)のチェーンと一致する。低位の人間は複合的な存在である。存在のより高位な三位一体。低位の四つの本質は一時的であり、滅びやすい。死は我々の唯一の永続的な部分として三位一体を残す。肉体的な人間とは何か、目に見えない内なる人間の死とは何か。二番目の肉体人間はまだ見えないが、依然として死んでいる。認識は目に見えない人間に関係し、目に見える人間には関係しない。

 

  第五章 身体とアストラル体

 身体と生命の本質。生命の神秘。睡眠と死は、身体組織によって耐えられない生命の逸脱のはずである。肉体は幻想。細胞とは何であろうか?生命は普遍的である。それは身体組織の結果ではない。アストラル体。それは如何なるものか。その諸力と機能。身体の原型として。それは自然のすべての王国によって所有されている。その旅する力。実際の感覚器官はアストラル体の内にある。アストラル体は霊的な降霊術の場所でもある。アストラル体は、テレパシー、透視、透聴、そしてそのようなすべての超自然現象を説明する。

 

  第六章 カーマ - 欲望

 第四の本質。カーマルーパ。意味は情熱と欲望。カーマルーパは肉体によって産生されるのではなく、肉体の原因である。これは七つのバランスの本質である。これは意志の動きと移動の基礎である。正しい欲望は正しい行動につながる。この本質には、より高い面と低い面がある。この本質はアストラル体にある。死に至ると、それはアストラル体と合体し、それを人間の殻にする。それは自動的な性質のそれ自身の力を持っている。この殻は、降霊術のいわゆる「霊」である。それは人種にとって危険である。エレメンタルは、この「殻」を降霊術で助ける。そこには魂も良心も存在しない。自殺と処刑された犯罪者は、非常に一貫した殻を残す。欲望の本質はすべての組織された王国に共通している。それは人間の獣的な部分である。人間は完全に発展した四つ組であり、部分的に発展したより高い本質を持っている。

 

  第七章 マナス

 マナス、第五の本質。最初の実在した人間。マナスは思考の本質であり、脳が産み出すのではない。脳はその楽器なだけである。どのようにマインドの光が愚かな人間に与えられたのか。古い体系の完全な人間は、継承者からそれを得たときにそれを与えた。マナスはすべての考えの貯蔵庫である。マナスは先見者である。マナスと脳のつながりが壊れていると、その人は認識ができない。体の器官は何も認識しない。マナスは上下に分かれている。その四つの特色。ブッダ、イエス、そして他の人々はマナスが完全に発達していた。アートマ、神の自我。恒久的個性。この恒久的個性は、多くの生命体であらゆる種類の経験を経てきた。マナスと物質は、以前の時よりもいっそう大きな作用の仕組みを持っている。マナスは欲望に縛られており、これは転生を必要とする。

 

  第八章 転生

 なぜ彼は人間であるのか、そして彼はどのように来たのか。宇宙はそれのためのもの。霊的および肉体的進化には、転生が必要である。身体上のレベルの転生は、形態の再現または変更である。球体の要素の全体の集団は、ある日遠く離れた時代の人間たちになるだろう。古代の教義。初期のキリスト教徒によって開らかれた。イエスによる教え。転生とは。高級本質の未完成な転生から、生命の神秘が生じる。それは低級な諸形体の転生ではない。これについてのマヌの説明。

 

  第九章 転生の連続

 反対は強い。欲望は法則を変えることはできない。天への早い到達。彼らは我々を待つ必要がある。客観性に依存しない魂の認識。遺伝性は異論ではない。どのような遺伝があるのか?遺伝の多様性は認識されない。歴史は遺伝に逆らっている。転生は不当ではない。正義とは何であろうか?我々は他者ために苦しむのではなく、我々自身の行為のために苦しむ。記憶。なぜ我々は別の人生を覚えていないのか。誰なのか?人口の増加をどう説明するか。

 

  第十章 転生を支持する主張

 魂の性質から。マインドと魂の法則から。個性の違いから。規律と進化の必要性から。受容能力の違いと発祥地の生命の違いから。個人のアイデンティティはそれを証明する。可能性として生命の目的は転生を必要とする。性質の目的を達成するのに一回の人生では十分ではない。単なる死は前進をもたらさない。死後の学校は非論理的。野蛮な固執と民族の腐敗がそれを支持している。天才の出現は転生によるものである。人に共通の固有の考えがそれを示している。偏見に基づいた教義に対する反対。

 

  第十一章 カルマ

 単語の定義。不慣れな用語。有益な法則。別の人生の過去の行為によって、現在の人生がどのように影響を受けるか。それぞれの行為は根源により考えられている。 マナスを通して、それらは、それぞれの個人的な生命に反応する。なぜ人々は変質された、あるいは悪い状況で生まれたのだろうか?カルマの三つの階層とその三つの活動分野。国家と人種のカルマ。個々の不幸と幸福。カルマについての大師の言葉。

 

  第十二章 カーマ・ローカ

 死後の最初の状態。天国と地獄はどこに、そこに何があるのか?肉体の死は死の第一段階である。それ以降の二番目の死。 七つの本質を三つの組に分ける。カーマ・ローカとは何か?キリスト教の煉獄の起源。それは数多くの段階を持つアストラル領域である。五蘊[ごうん]。カーマ・ローカのなかの人間のアストラル殻。それは魂、マインド、そして良心が欠けている。それは降霊会の「霊」である。カーマ・ローカの殻の分類。黒魔術師がそこにいる。自殺とその他の運命。前デヴァチャン的無意識。

 

  第十三章 デヴァチャン[第二の死のあとの極楽・天国]

 用語の意味。アートマ・ブッディ・マナスの状態。デヴァチャンでのカルマの作用。デヴァチャンの必要性。それはそれを詰まらせるために肉体がない別の種類の考えである。原因を操るための、主観的および客観的な場。デヴァチャンはひとつである。魂のための時間がそこにはない。そこに滞在する期間。魂の数学。死の状態でのデヴァチャンでの平均滞在期間は千五百年である。人生の霊的衝動に依存する。その使用と目的。死の瞬間の最後の考えによってデヴァチャン的状態が形作られている。デヴァチャンは無意味ではない。背後に残っているものが見えるだろうか?我々は我々の前にそれらのイメージを持っている。デヴァチャンの実在は、彼らが愛するものを助ける力を持っている。まれなケースや人物が純粋な場合を除き、媒体はデヴァチャンに行くことはできない。アデプトたちはデヴァチャンのそれらだけを助けることができる。

 

  第十四章 諸周期

 最も重要な教義のひとつ。サンスクリット語に対応する言葉。西洋に知られている諸周期は殆どない。それらは以前の重要人物の再現を引き起こす。それらは人生と進化に影響を与える。最初の瞬間はいつ来たのか?最初の振動速度は、後続振動速度を決定する。人間が球体(地球)を離れると、諸力は消える。痙攣と大災害。転生とカルマは周期的法則と混在している。文明は逆転する。アバターの周期。クリシュナ、ブッダ、その他の者たちが周期的に来る。劣った人物と偉大な指導者。諸周期の交差は痙攣を引き起こす。月、日、および恒星の周期。個々の周期と転生の周期。星座を通した動き、そしてヨナの物語の意味。黄道十二宮の時計。諸理念がどのように民族に感銘を与え、保存されていたか。地震、宇宙の火、氷河、洪水の原因。ブラフマニカル周期。

 

  第十五章 種の分化 –ミッシング・リンク

 発見できない人間の究極の起源。人間は一組から派生していないし、動物からも派生していない。地球上には七人種が同時に現れた。彼らは今では混血され、差別化される。 類人猿。彼らの起源。彼らは人から来た。彼らは第三、第四人種での不自然な結びつきによって改良された諸人種の子孫である。諸人種は遅れた。質問に付随する秘密の書。類人猿の人間の特徴が説明されている。他の惑星からのより低い王国。 ディヤーニたちによる知的干渉による彼らの差別化。進化の中間点。旧ラウンドのアストラル形体は物理ラウンドで固まった。諸ミッシング・リンク、それらは何であるのか、なぜ科学がそれらを発見できないのか。このすべての仕事における自然の目的。

 

  第十六章:サイキックの法則、諸動力、および現象

 西洋には真の心理学はない。それは東洋に存在する。全ての諸動力の鏡。重力だけが半分の法則。極性と凝集の重要性。完成予想の物体は表示されない。想像力はすべて強力である。心的な電信。マインドリーディングは不法侵入である。心霊現象、透視力、透聴力、第二の視力。アストラル光の描写。夢と先見。出現。本当の透視。内側の刺激は外側の印象を作る。アストラル光のすべての表示(Register)。

 

  第十七章 サイキック現象とスピリチュアリズム(心霊主義)

 スピリチュアリズムは誤って命名された。降霊術と死者の崇拝と呼ばれる必要がある。このカルトはアメリカでは起きなかった。インドで長い間知られている実践。記録された事実は審査に値する。神智学徒(セオソフィスト)たちは事実を認めるが、「スピリチュアリスト」とは違った解釈をする。審査は死んだものが戻ったかどうかの問題に限定されていた。死んだものは戻ってこない。コミュニケーションの大部分は人のアストラルの殻からのものである。反対意見表明は、霊媒の主張で作られる。記録は科学の嘲笑を正当化する。(霊の)具現化とは何であろうか。その上にアストラル光からの描写を持つ電気磁性物質の塊。それとも、生きている体から押し出された霊媒アストラル体であるのか。現象の前に知るべき法則の分析が理解できる。「独自の声」の音色。アストラル領域の重要性。霊媒状態の危険性。お金や利己的な目的のために、これらの力を得るための試みもまた危険である。周期の法則は、この時の力の緩和を規定している。ロッジの目的。

 

——神智学の大海 内容の概略 終わりーー

神智学の大海  序文

 <初版1893年発行>

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      序 文

 本書では、ごく普通の読者が理解できるように神智学について述べることを試みている。大胆な主張というものは作者の知識に基づくが、それと同時に、書かれていることへの責任が、作者自身にあることは明確に理解されるべきである、神智学協会、およびそのメンバーたちの中には、本書の中で述べられていることや、私が設定したものを受け入れない者もいるかもしれない、即ちそれは、それほど良い神智学徒もいないということである。各章にいきわたっていると考えられる、定着した論調の傾向は、ドグマ的、あるいは奇抜な考えの結果ではなく、証拠および経験に基づく知識からの流れである。

 神智学協会のメンバーたちは、特定の理論や教義が行なわれていないことを認識するであろう。なぜならば、それは彼らが不当に本の内容を拡張し、不必要な論争を起こしてしまうような扱いをした為である。

 「意志」の主体は、その力や能力が隠されており、微妙で、エッセンスとしては発見できず、可視なだけであるため、論じられてはいない。それは絶対的に色が無く背後の欲望に一致して道徳的な質が変化する、即ち、それは我々の知識なしで頻繁に変動する。それは霊性と欲望から離れたその中で、人間の下のすべての王国で作用するので、それを尋ねることによって得られるものは何もないのである。

 この本の独創性を私は主張しない。私はそれを考案しておらず、まして見つけ出してはいない、私が教えられ、そして立証されたことを単に書きとめただけである。したがって以前から知られていたものを差し出すだけのことである。

    ウイリアム・クァン・ジャッジ

 

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 ☆当ブログ管理人より、神智学協会の分裂についての簡単な説明をします、1891年、ブラヴァツキー夫人(以下敬称省略)が亡くなり、後継者としてアニー・ベサント(1889年神智学協会に入会)が指名されたといわれていましたが、後継者をめぐり権力闘争になりました。

 1895年、米国のW.Q.ジャッジはインドのH.S.オルコットとA.ベザントと決別し、ジャッジは「米国神智学協会」を設立し神智学協会は分裂しました。その分裂以降、オルコットとベサントの率いるインド、欧州の派閥はアディヤール派と呼ばれるようになりました。

 1896年、米国神智学協会を率いたジャッジが死去し、キャサリン・ティングリーがその運営を引き継ぎ、ポイント=ローマ派と呼ばれるようになり、現在は神智学協会パサディナと呼ばれています。 <ウイリアム・クァン・ジャッジ(1851年4月13日 –1896年3月21日)>

 ☆ウイリアム・クァン・ジャッジ著「神智学の大海」の邦訳は、他の方がブログに掲載されておられましたが、残念なことに一般公開が中止になっています、そこで当ブログで序文や概略を翻訳して掲載することにしました。尚、本文は後日掲載するかもしれません。

 

 ☆ネオ神智学 (分裂の経緯がわかりやすい)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AA%E7%A5%9E%E6%99%BA%E5%AD%A6  

H.P.ブラヴァツキーの名前が出てくる邦訳書ー地軸の変動、極について

☆地軸の変動

 シークレット・ドクトリン第二巻スタンザ―2に地軸の変動についての記述がある。それは・・・ 

 シュローカ5.・・・ 輪(車輪)は、30クロル(三億年)回転した。 それは形態を構築した、柔らかい石は 堅くなり、堅い植物たちは柔らかくなった。見えないものから見えるものが生まれ、昆虫たちや小さな生き物たちが生まれた。彼女(地球)は 彼らが母にはびこるたびに、それらを彼女の背中から振り落した**・・・30クロル(三億年)経った時、彼女は向きを変えた。 彼女は、仰向けに横たわった。 つぎに横向きになった・・・省略

 

 脚注・・・これは地軸の変動とそれにともなう混乱をさしている。この混乱のなかで、怪物、半人間、半動物などが生まれた。これは寓話ではなく、死者の書や、カルデアの創世記やポイマンドレースにも記されている。

 

 そしてスタンザ3,シュローカ11では・・・主たちの主*が来た。彼は彼女の体から水を切り離した、すると、それは上なる天に、つまり最初の天(大気、空気、或いは天球層)になった。

 

 ◎といったように地軸の変動の状態や物凄い天変地異の様子がはっきりと詩句にかかれている。

 

 ☆極について

 ヒュペルボレアや、極の移動、ブラヴァツキーの名前まで書かれている邦訳書は珍しい、ジョスリン・ゴドウィン著  「北極の神秘主義松田和也訳がその書である。(原書のタイトルは「ARKYOS」)

 今から20年ぐらい前に図書館で借りて読んだときに、この著者がなにを言おうとしているのかが、さっぱりわからずにすぐに返却したことがある、何年か経ってシークレット・ドクトリン第2巻の予備ノートを読んだ後に、再度この書を読み、やっと少しわかってきました。

 

 この邦訳書は極が主題であり、他にも黄金時代、ナチズム、スワスティカ、UFO、地球空洞説、地底都市シャンバラ、アガルタ、秘密結社、といったように取り扱う範囲は非常に広く、まとめようとしても、勉強不足な私にとっては難しく、興味深いが、続けて読むには大変なので気になっていた項目を時々、参照しようかしら?みたいな書でした。

 

地軸の変化

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 この邦訳書の内容のうち、ブラヴァツキーが語る7つの大陸、失われたヒュペルボレア、アトランティスの両時代に関する解説、その要約が解りやすく述べられているので、その箇所だけ転載します。

 

7つの大陸

1—現在の「マンヴァンタラ(何百万年もの期間)の最初の大陸は、「不滅の聖地」である。これについてはほとんど何も語ることはできないが、ともかくそれは「ひとつの破壊され得ぬ地殻であり、北極全体を覆っていた・・・」。これは人類の第一根源人種の故郷であるが、この第一人種は「巨大ではあったが、形も色もなく、ほとんど目に見えなかった」。この我々の最初の祖先は、物質ではなくエーテル的な体をもっており、傷ついたり死んだりすることはなかった(プラトンによる、死ぬことも子を生むこともない種族との類似が思い起こされよう)。

 

2—第二の大陸は北極から南と西に広がっていた。それはグリーンランドからカムチャッカに広がる馬蹄形の大陸で、パフィン湾まで含んでいた。その上に出現したのが第二根源人種で、これは怪物的な、両生具有で半人間的な存在であった。彼らは「物質的な自然が人間の形をとろうとした最初の試みであったが、その大部分は最初の大破局によって滅んだ。このとき、グリーンランドおよびその他の北方の「常春のエデン」は「ヒュペルボレアの冥府」に変わってしまった。

 

3—第三の大陸はインド洋からオーストラリアまでおよんでいたので、ブラヴァツキーは当時の地理学者の用語である「レムリア」を借用した。これは第三根源人種の時代、「神々が地上を歩き、自由に人間と交わっていた」とされる(黄金時代)である。レムリア時代の進展とともに、最初の真正なる人類が出現した。彼らは両生具有の卵生生物から、次第にふたつの性に分かれていった。これが「人類の堕落」である。約1800万年前のことであった。

 

4—レムリア人々に終焉が訪れ、生き残った人々は第四根源人種を生んだ。彼らの故郷はアトランティスである。アトランティス最古の種族は、善の人種と悪の人種に分かれた。彼らの大陸は約85万年前に沈んだ。

 

5—第五根源人種である褐色—白色人種(アーリア人)は、アジアに出現した。それ以来、多くの土地が現れては消えた。その最後のものがプラトンの言う「アトランティス」であり、これは約12000年前に沈んだ巨大な大陸の残片である。

 

6.7—あとふたつの人種が、現在の「マンヴァンタラ」の終わりまでに出現することになっている。

 

 ブラヴァツキーのもうひとつの主要な情報源であるヒンドゥー教聖典「プラーナ」ではヒュペルボレアの土地はスヴィタ=ドヴィーパ、すなわち「白き島」と呼ばれ、その神話的中心は須彌山である。「ハイマヴァトチャンダ」によれば、この山は四つの巨大な基壇をもっていたという。この内、東の基壇は黄金、南は鉄、西は銀、北は真鍮でできていた。そこからは四つの川が流れ出ているが、そのすべては北極星の近くのヴィシュヌの足元から流れ出す天のガンジスに端を発する(聖書のエデンを流れていた四つの川を思い起こされよう)。ブラヴァツキーによれば、この聖なる土地は「各々の(周)を通じてマンヴァンタラの初めから終わりまで続く唯一のものである」——そしてこの(周)とは、おそらく四つの時代の金属でできた四つの支柱によって象徴されている。

 

以上転載いたしました。

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工作舎HP

http://www.kousakusha.co.jp/DTL/hokkyoku.html より目次等

   北極の神秘主義[詳細]

 

   人類の記憶に刻まれた「極の元型」の封印を解く!

  

   太古、満天の星空が遙か北の一転を中心に回転していることに

   人類が気づいて以来、われわれの心の奥深くに住み着き、

   精神史の中に隠れた流れを形成してきた「極の元型」の記憶。

   それは天の、地球の両極にまつわる観念を集積し、

   古今の宗教やオカルト哲学に神々しいヴィジョンを提供する一方、

   異端科学のさまざまな思想を編み上げてきた。

   そしてナチスを優越人種の幻想に駆り立てたのも、

   この「極の元型」がもつ強大なエネルギーだった!

 

 

   ■目次より ▲

   第1部 ヒュペルボレアにて

   第1章 黄金時代

   地球の失われた時代/時代の周期

   第2章 不滅の聖地

   ブラヴァツキーの七つの大陸/ゲノンのヒュペルボレア論/ジャン・フォールの秘教年代学

 

   第2部 北極光

   第3章 北極の原郷

   バイイの北方文化説/ウォレンの極の楽園説/ティラタの北極原郷

   第4章 アーリア人の神話

   アーリア人の優越性/アーリア主義と神智学/アーリア人のさまざまな原郷

   第5章 トゥーレ協会

   トゥーレの復活/ロシアのスワスティカ/ナチズムのオカルト的源流/監視者(ヴェイユール)たち/20世紀の神話/ユリウス・エヴォラ

   第6章 黒騎士団

   人ランディヒのトゥーレ主義小説/黒騎士団を追って/セラノは総統を賛美する/死者との進軍:ジャン・パルヴレスコの場合

 

   第3部 隠された地

   第7章 アガルタと〈北極星

   アガルタ神話の起源/サン = ティーヴ・ダルヴェドール/極の同胞団/シャラトンのブラフマトマ

   第8章 シャンバラ

   チベットのシャンバラ観/ゴビのシャンバラ/リョーリョフ一家/シェイヴァー・ミステリー

   第9章 極点の穴

   地球空洞論小史/サイコメトリストと予言者たち/現代の地球空洞論者たち

   第10章 南極大陸

   南極の神話/ポオ、ヴェルヌ、ラヴクラフト/北と南の極性

   第8章 シャンバラ

   チベットのシャンバラ観/ゴビのシャンバラ/リョーリョフ一家/シェイヴァー・ミステリー

 

   第4部 復活のアルカディア

   第11章 象徴の極

   ジョン・オニールの極の神話解読/スワスティカ/カドゥケウス/天の意志

   第12章 太陽の伝説と極の伝統

   ゲノンの黄道12宮仮説/黄道12宮の始まり/ミトラス教/諸天球の上昇

   第13章 霊極

   アンリ・コルバンによる神智学解釈/ダンテと〈極の伝統〉/二つの伝統とその危険性/地下の流れ

 

   第5部 傾斜

   第14章 激変論者たち

   ギリシア哲学者たちの地軸傾斜観念/地球の神聖理論/初期の科学理論/彗星による洪水/月の接近

   第15章 斉一論者たち

   黄道傾斜角測定の変遷/モンマルトルの予言者/ノリッジ靴屋/現代の地質学理論

   第16章 複合理論

   ランドルフとドレイソンの破局理論/ブラヴァツキーの破局史/バビュスとサン = ティーヴ・ダルヴェドール

   第17章 さまよえる極理論

   大陸移動説小史/現代の地質学理論

   第18章 復興/救済

   極移動に関する科学の公式見解/極移動の予言

 

   ■著者紹介:ジョスリン・ゴドウィン Joscelyn Godwin 1945-

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   イギリス出身の音楽史家。1966年にアメリカに移り、コーネル大学でPh. D. を取得。現在はコルゲート大学の音楽教授をつとめる。ピュタゴラス以来の音階的宇宙論への関心から、比較宗教学の領野も縦横に渉猟する。

   邦訳書は『キルヒャーの世界図鑑』『星界の音楽』『音楽のエゾテリスム』(以上工作舎)、『交響するイコン』『図説 古代密儀宗教』(以上平凡社)がある。

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